スイムが終わり、
疲れないようにゆっくり歩いて
次の競技のバイクの準備(トランジション)をします。
もちろん速い選手は、
このトランジションタイムを秒単位で削って
ダッシュで移動してダッシュで準備して去って行きます。
また雨が強くなってきてる中、
私はウェットスーツを脱いで、
足を拭いて靴下を履き(速い人は裸足のまま)、
ロードバイク用の手袋をする。
雨で湿っててなかなか手袋が着けにくい。
ちょっと苦労しながら左手に手袋を着けた。
・・・ん?
裏表逆やんけ!!
くっそ!
脱ぐのも時間かかる。。。
やっと脱げた。
指の部分をクルクルひっくり返していくが、
思ったより時間がかかり、
ちょっと焦る。
裏表確認!

ひっくり返し終わったし
さっさと手袋付けないと!
ん?
全然親指入らん・・・・
ああぁあああああ
もう!!!
クッソ!!!
左右逆やんけ!!
ふぅ。
もう間違いないぞ。
右の手袋も裏表逆になっていたので、
それを元に戻して装着。
もう大丈夫。
よし。

次は準備してた
エネルギー補助剤を
セットするぞ!
見当たらん・・・
どこよ!?
どこなのよ!?
準備袋の中を探す。
探す。
探している間、袋の中に容赦なく降り注ぐ雨
【この日の為に補給しやすい容器を2つ買い。
そこに高級な栄養剤を惜しげもなく4つづつ入れる。
1つ300円くらいの栄養剤なので1200円分。
それを2つ用意してたので2400円。
そしてそれを車に忘れてしまっていたのである】
あ~やっちまった。
途中でハンガーノック(エネルギー切れ)
になって動けなくなるかもしれん( ;∀;)
でももう結構時間使ってしまったし、
今更どうしようもないからバイク行くしかっ!
ヘルメットなどをかぶり、
ようやくバイクを押して移動開始。
(トランジションエリアを超えないと
乗車してはダメ)
その時、
同じ宿に泊まってるイケメンHさんが
バイクの準備をしている所とすれ違いました。
【イケメンHさんはスイムがとにかく苦手らしく、
スイムさえ泳ぎ切ればゴールしたようなものだ!
と前日語っていました。】
イケメンHさんと私のスイムタイムは4分離れていたのに
追い付かれているので、
(この時はタイム分かっていない)
おそらく私はトランジションエリアで
5~6分もごちゃごちゃやっていたと思われます。
ようやくバイクに乗り、漕ぎ始める。
特に体調も問題なさそう。
75キロと長丁場なので慌てず
軽いギアで漕ぐ。
徳之島のコースはとにかくアップダウンが激しく、
かなり足を消耗するので、
登りで少しでも足に負荷が掛かってると思ったら
すぐ軽いギアに切り替えて行き、
スイスイと坂を登っていく。
(このコースの坂道の標高差を足していくと、
獲得標高トータル約1000mになる模様。
わりと有名な高尾山が標高599mです。
ヤバさが分かりますか?)
上り坂で重めのギアでヒィヒィなってる人たちを
何人も抜いていく。
ふふ~ん(*'ω'*)
いいぞ俺!
いいぞ!
順調や!
問題があるとしたら雨。
地面が濡れてるので、
上り坂を苦労して登った後の
ご褒美であるはずの下り坂はスピード出せず。
カーブもスピード出せず。
マンホールなどがあってもスピード出せず。
小雨の時はまだ良いが、
ちょっと雨が強くなると顔に
バチバチバチッと打ち付ける。
そこそこ痛い。
とはいえ順調に走行出来ており、
走行距離10キロを超えて、
ちょっとした坂道を登っていた時である。
いつものように
どんどんギアを軽くしていく。
当たり前だがギアを軽くすると負荷が軽くなり、
スイスイと足の回転が上がる。
そしてフロントギア(前部分の2段階ギア)を
重たいギア(アウター)から
軽いギア(インナー)に変えたタイミングで
異常に負荷が軽くなった。
後ろギアが軽い状態でフロントギアを軽くした時、
一気に重さが無くなり足が空回転するというのは
ロードバイクあるあるなので、
大したこと無いかな?と思い、
少しずつ負荷を重くしようとギアを弄る。
でも足に負荷が掛からない。
シャカシャカシャカ
と空振りを続ける。
あーこれやってしまったかも。。。
ウソであってくれと祈りを込め、
またギアチェンジをしながら
足を回転させる。
シャカシャカシャカ
と空振りを続ける。
上り坂という事もあり、
バイクのスピードが止まり始める。
もう諦めて止まるしかない。
バイクを降りてギアを確認。
ギアから外れたチェーンがぶらぶらしてるのが目に入る。
あーもうっ!!
よりによって坂道で外れんでも。
そう思いつつ
チェーンをサッと付ける。
チェーンが外れてただけだったので
30秒ほどで直し再スタートするが、
手は油で真っ黒。
普段なら手が油べっとりの状態で
残りの競技をこなさなければならないのかと
絶望する所だが、
意外に私の心はホッとしていた。
雨が降ってるのである。
手を洗いながら競技が出来るのだ。
(結論から言うと、
ここから約40キロ程走った所でいつの間にか
手は綺麗になっていた。)
そして、チェーン外れ現場から4~5キロほど走った所で
去年かなり苦労した
一気に標高差75mほど登る坂があるのである。
かなり気構えてその坂にチャレンジしたのだが、
意外や意外。
割とスルスル登って走り終える事が出来た。
(とは言え、しんどいんだけどね)
かなりの人数をこの坂で抜いたと思う。
練習の成果が出ているようで嬉しい。
そして喜んだのも束の間。
その後の下り坂のカーブがコワイコワイ。
一気に登った分を雨の中一気に下るのだ。
そりゃ怖い。
ガッツリブレーキをかけつつカーブを曲がろうとするが、
勢いで反対車線にはみ出しそうになる。
はみ出す分にはまだ良いが、
カーブで白線を踏むと、
スリップする可能性があるのでめちゃくちゃ怖い。
前を走る人達にどんどん離され行く。
えー!?あの人たち怖くないの?
頭のネジ吹っ飛んでやがるぜ!
次に続く⇒④
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